村上春樹さんの「騎士団長殺し」を読みました。
概要・あらすじ(Amazon内容紹介より)
一枚の絵が、秘密の扉を開ける――妻と別離し、小田原の海を望む小暗い森の山荘に暮らす36歳の孤独な画家。緑濃い谷の向かいに住む謎めいた白髪の紳士が現れ、主人公に奇妙な出来事が起こり始める。雑木林の中の祠、不思議な鈴の音、古いレコードそして「騎士団長」……想像力と暗喩が織りなす村上春樹の世界へ!
内容のメモと一言感想
未読だった村上作品を読みました。
好きなところ
物語のラスト。
妻に去られた主人公のもとに、妻が返ってくるところ。
子どもが生まれ、家庭が作られるところ。
これまでの作品でなじみのあるモチーフ、顔のない男、妻に去られた主人公、井戸に似た穴等々がでてくるところ。
ねじまき鳥を彷彿とさせるものが多かったように思いましたが、ねじまき鳥より、穏やか。
これまでの作品と重なる部分に、知っている人キャラと再会した感がありました。
そしてこれまでの作品同様、とても、読みやすい。
おすすめ度 ★★★★
出てくるモチーフが何かのメタファーなんだろうなと思いつつ、その謎ときはできないけれど、それでも、世界観と雰囲気を楽しむことができ、一気に読んでしまえる作品でした。
それでもやはりそれぞれが何の隠喩かは気になるし、再読したくなる。
この後ろ髪惹かれる感、謎が残っている感は、他の小説ではなかなか感じないなと思う。