森絵都さんの「クラスメイツ」を読みました。
内容・あらすじ
ひとりひとりが打ち明ける 24人の中学校生活。
中学校にはいろいろな生徒がいる。
自分を変えられるような部活を探す千鶴、
人気者になりたいのにキツいツッコミで女子を敵に回してしまう蒼太、
初めてできた親友と恋敵になるかもしれないと焦る里緒……。
小さなことで悩んだり、なんでもないことで笑ったりした、
かけがえのない一瞬のまぶしさがよみがえる。
北見第二中学校1年A組の1年間を
クラスメイツ24人の視点でリレーのようにつなぐ、青春連作短編集。
(Amazon内容紹介より)
感想
クラスメイト全員に共感できる不思議
1年A組は全員で24人。
少し少なめではありながら、24人もいれば気の合わない人もいて当然です。
校外学習のとき、アリスはバスのステップで転んでしまいます。
その様子みてクラスの問題児イタルは笑います。
アリスの親友のリオは、笑うイタルを見てカッとしてイタルを平手打ち。
リオの目線から見れば、親友が痛い思いをしているときに笑うイタルに怒るのもうなづけます。
一緒にイタルにカッとします。
しかし。
小説の終盤、イタルの目からその事実が語られると、イタルにとってあのときアリスを笑ったことにはリオが怒りを感じるほどの悪気は感じられません。と感じられる小説でした。
24人の目線の、リーズナブルな表現に感嘆です。
おすすめ度★★★★★
読みやすく、24っのキャラがたち、どの子もそれぞれ生きをしている小説。
クラスのあの子が苦手、職場のあの人が理解できない。
そんな時によんでみるとよいのかもしれません。