どんぐり君とおにぎり君のママの読書日記

アラフォー、2男の母のブックレビューです。読んだ本の簡単な内容・あらすじ・感想をメモしてます。

【Kindle Unlimited】史夏ゆみさんの「イダジョ」を読みました。~普通のサラリーマン家庭に育った女の子が医学部に入り、大学を卒業するまで。

 

史夏ゆみさんの「イダジョ」を読みました。

イダジョ!医大女子

イダジョ!医大女子

  • 作者:史夏ゆみ
  • 発売日: 2018/09/14
  • メディア: Kindle版
 

 内容・あらすじ

「絶対、医者になってやる!」
普通のサラリーマンの家庭に育ちながら、私立の医大に入学した安月美南。
そこで出会う同級生や教授、医師は変わり者だらけで!?
逆境に立ち向かう人にエールを贈る、お仕事×学園エンターテインメント!
現役イダジョ&女医から共感の声、続々!「絶対、医者になってやる!」医大生の恋と成長の物語。(Amazon内容紹介より)

感想

私立の医大に入学した美南が大学を卒業するまでの物語

普通のサラリーマン家庭に育った安月美南は、幼い頃の思い出をきっかけに医者を志すようになります。
それは美南が小さい頃のこと。
ある晩、美南がおばあちゃんと2人でお留守番していたところ、おばあちゃんが倒れてしまいました。
美南は救急車を呼び、病院に向かいます。
深々とした夜。病院の明かりを見て、美南はホッとします。
おばあちゃんが助かる。
以来、美南にとって、病院の明かりは安心の象徴となります。
この物語は、私立の医大に入学した美南が、大学を卒業するまでのお話。

主人公の強さ、迷い悩むけど自分で行動するところが、心地よい

そもそも普通のサラリーマン家庭に育った女の子が、医者になろうと思い、それを貫き医学部に入ったという時点で、美南はそれなりにまっすぐ自分の意志を貫き通す女の子であることが想像されます。
しかし、こどもが医学部に入るということは親にとって大きな投資を強いられるということ。
あなたは結局まわりに犠牲を強いているのではないかと、遠慮のない同級生に指摘されるシーンもあります。
美南には、いわゆるべたべたの、何でも相談できちゃう女友達はいないようです。
痛いことを指摘されても、悩んでも、自分で考えて行動していく所が心地よいです。
この多少のことは1人で大丈夫感がなければ、そもそも医学部には来ていないのかもしれません。
イダジョに登場する女の子たちはみな、それなりに強い一面をもっていて、少し孤独です。
普通の家庭にとっての医学部の学費の負担の大きさと、イダジョの強さ。
このあたり、たぶんリアルなんだろうなと感じさせます。

景見先生がかっこよすぎる

そんな美南が憧れる景見先生がかっこよすぎます。
(恋人がいないとは信じられない……)
そして、景見先生をただのあこがれでおわらせず、結局少ないチャンスで仲良くなれたのは、短い接触のチャンスに全力で美南らしさを表せたから。
美南は、医学部とか景見先生とか、人生において外してはいけないポイントを直観的に感じられる子だなと思いました。
9割の自分で行動できることは自分でできて、でも人に助けてもらったところをきちんと認識して感謝をする美南と景見先生はお似合いです。

おすすめ度★★★★

読みやすく、魅力的なキャラクターが多く、前向きな学園モノ。
医学部の学生がリアルに描かれていて、(少なくとも部外者にはそう見えて)、たくさん取材をしたんだろうなぁと感じました。

医学部の知り合いが全くいないけど医学部を目指してみたい受験生にもよいかもしれません。

 

イダジョ!医大女子

イダジョ!医大女子

  • 作者:史夏ゆみ
  • 発売日: 2018/09/14
  • メディア: Kindle版
 

 続きもあるようです。楽しみ。

イダジョ!研修医編 (ハルキ文庫 と)

イダジョ!研修医編 (ハルキ文庫 と)

  • 作者:史夏ゆみ
  • 発売日: 2019/12/16
  • メディア: 文庫