どんぐり君とおにぎり君のママの読書日記

アラフォー、2男の母のブックレビューです。読んだ本の簡単な内容・あらすじ・感想をメモしてます。

石井力重さんの「アイディア・スイッチ」を読みました。

あるときに、ふと良いアイデアが思いつくことがあります。
一方で、どんなによいアイディアが欲しいと思っても、全く良いアイディアが浮かばないこともあります。
どこかにアイディアを次々と生み出す発想のスイッチがあれば便利なのに。
本書はアイディアのスイッチを押してくれる本です。

 

アイデア・スイッチ

アイデア・スイッチ

 

 著者について

著者の石井力重さんはアイディア創出支援の専門家。
産学官連携の創造性ツールの開発プロジェクトでプロジェクトリーダーを務める他、アイディア創出支援ツールの企画製品化などの豊富な実績を持つそうです。
 

アイディアとは何か

多くの本ではアイディアを「既存の要素の新しい組み合わせ」と表現しているそうです。
これを読んで私は意外に思いました。
アイディアって、全く新しいものと言うイメージだったからです。
アイディアはすでにあるものの組み合わせで良いんだ。
そう思うと、アイディアを考え出す事のハードルが少し下がる気がします。
石井さん曰く、アイディアを考えだすこととは、
「既存の要素をたくさん集め、シャッフルし、新しい組み合わせを作る」
ことであり、
  • 既存の要素をたくさん集めることと
  • 新しい組み合わせを作り出す
と言う2つの努力が必要なことがわかります。
 

既存の要素

既存の要素とは自分の頭の中にある知識とか情報等のことです。
だから何もない状態でアイディアを出そうとすると、頭の中にいかにたくさんの知見があるかに左右されてしまうことになります。
本書は、アイディアの材料をたくさん、しかもクオリティーの高いものを短時間で手に入れる方法を紹介しています。
本書の書かれていた材料の集め方について、簡単に紹介します。
 

既存の要素の集め方

本文にはこれらの材料をどのように使うのかが詳細に書いてあります。
 

発想のトリガーとなるもの

実際にアイディアを発送するときのヒントとなるフレームワークが紹介されています。
すぐに使えるものばかり。
リンク先にもやり方があります。
  • Scamper(どちらかと言うと文系的問題向いている)
http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0804/15/news007.html
  • USITオペレーター(どちらかと言うと理系的問題に向いている)
  • 6観点リスト(人、物、プロセス、環境、意味・価値、五感で認識するもの)
  • 12変化リスト
http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0907/21/news043_4.html
https://ideaplant.jp/products/chiecard3/
  • エクスカーション(動物バージョンであれば動物の名前を10個浮かべ各動物の特徴を10個浮かべそれらとテーマを組み合わせてアイデアを作り出す。職業バージョン・場所バージョンもある。)

100円ショップのアイテムで作る発想ツールの紹介

アイディアを出す時に、紙、鉛筆、パソコン意外なものを使って気軽にアイディア出しをしようという発想ツールが紹介されています。
例えば辞書+サイコロ。
何らかのルールを決めてサイコロでランダムに、辞書から単語を拾います。
計三つの単語を拾います。
その三つの単語を掛け合わせてその意味からアイディアを出していきます。
その他、
マインドマップとマンダラートを組み合わせた蜂の巣ノート
・SCAMPERをしやすくするSCAMPERノート
・エクスカーションのために、動物・職業・場所、三つのフォルダーに画像を保存したものを準備する(その場で検索するのではなくて画像のみが保存されたデータを準備しておくことが鍵)
・最小限のブレーンストーミングの進め方ガイドが書かれたミニホワイトボード
・6 W 3 H シート( How much  whom   why  How many What Who Where How When)
が紹介されています。

ブレインストーミングの四つのルール

・判断遅延 批判禁止
・突飛さ歓迎 思考の多様性を担保
・質より量 出し尽くしてからあと10個
・他の人に便乗 少し違えば別のアイディア
この中でも「判断遅延」人の考えを批判しないこと、これが最も大切なルールであるとのことです。
そう、これわかってはいるけれど、こんな考えたら馬鹿にされるんじゃないかなって言う恐れを打ち破って、アイディアを出す割り切りや、空気を作ることがなかなか難しいですね。
と突飛なアイディアを歓迎することや質より量、他の人への便乗と言うルールも空気作りに役に立ってくれそうだと感じました。
 

革新的なアイディア創造法

新しい規格のコアとか、特に斬新なアイディアが欲しいとき、お勧めの方法。
いずれも検索すると、概要が描かれています。
・531ストレンジ
・9windows(TRIZ)
・エクストリームゴール
・TRIZ理想解
この三つは以下で紹介されています。
 
印象に残ったのは、アイディアは既存の要素の組み合わせであること、とにかくたくさん出さなければいけないと言うこと。
評価を恐れて出し渋っている場合ではない、とにかく出せるだけ出すのだと言う意識に変わりました。
また、出し尽くしてからあと10個。
この域に到達してみたい。そう思いました。

 

アイデア・スイッチ

アイデア・スイッチ