坂木司さんの「仔羊の巣 ひきこもり探偵シリーズ」を読みました。
概要・あらすじ(Amazon内容紹介より)
季節はめぐり、僕、坂木司と鳥井真一の間にもゆっくりと変化の兆しは訪れていた。ひそやかだが確実な羽ばたきの予感、それが僕を不安にさせる。鳥井が風邪で寝こんでいたある日、僕は同僚から、同期の女性の様子がおかしいと相談される。慣れない探偵役をつとめることになった僕は……。また、木村栄三郎さんのもとで出会った男性と地下鉄の駅で見掛けた少年の悩み、そして僕自身に降りかかる悪意の連続、それらの真実を鳥井はどう解くのか。ひきこもり探偵シリーズ第二弾。
内容のメモと一言感想
好きなところ
坂木と同期の関係がよかった。
坂木を想う佐久間さん、転職で悩む吉成くん。
等身大の同期という感じで、それでもなかなか深い話まではしないところとか、ついに坂木が鳥井の存在を自己開示するところとか、それで一歩進んだ心の友になるところがほっこりした。
大人が友達になるものがたりが好き。
なんでもないことが書かれた、佐久間さんからの手紙もよい。
坂木が、今の佐久間さんは本当は僕なんかよりも吉成との方が近い関係なんじゃないかと思う辺り、ああ、そうかもなと半分共感。
実際に、佐久間さんの好きな人がぼくから吉成に変化したかどうか、ではなくて、坂木がそう感じるところに共感。
おすすめ度 ★★★★
謎もよいけれど、、、坂木さんの本の良いところは、微妙な心情の描写化のように思いました。
あと一冊、楽しみ。