坂木司さんの「女子的生活」を読みました。
概要・あらすじ(Amazon内容紹介より)
おしゃれして、好きなインテリアで部屋を飾って、(ブラックだけど)アパレル勤務 みきは憧れの〈女子的生活〉を謳歌していたが、ある日、マンションの部屋の前に不審な男が。「あの、ここに小川って奴が住んでるって聞いたんですけど──」マウンティング、モラハラ、毒親。次々現れる強敵に、オリジナルな方法でタフに立ち向かうみき。読めば元気が湧いてくる痛快ガールズ・ストーリー。
内容のメモと一言感想
本書の主人公みき(♂)は、世の中の固定観念的押しつけに、独自の立ち位置で立ち向かう女子。本当は男子であるみきは、普通の女子より女子であることに対して客観的。そのクールさと、割り切り、たくましさがかっこいい。
みきが洋服を選ぶシーンが、純粋にワクワクして好き。服を選ぶ時の高揚感、これぞ女子に生まれてよかったって思う瞬間だよね、と思いながら読みました。
印象に残った言葉
女子の押さえつけられ感と、男子の無意味な肯定感。どっちも不幸だし、でもどっちも幸せ。 私には、縛ってもらえる安心も、そこまでの自信もない。目の前に広がるのは、茫漠とした荒野だ。 どう歩いたらいいのかのロールモデルもなく、共に歩む人もいない。 そこには、道がない。でも歩くしかない。そんな感じ。
「女子の押さえつけられ感と、男子の無意味な肯定感。」
この表現、秀逸と感じました。
女子の押さえつけられ感には、もちろん納得だし、男子には、無意味で無自覚な肯定感がある。まったく納得。
好きなところ
みきのかっこよさ。おしゃれや料理に対する女子的高揚感。後藤がダメな男子からこまごまと成長するところ。
おすすめ度 ★★★★★
著者の、男女感にいちいち共感。
現代社会に生きる様々なキャラクターのリアルさと、それぞれのキャラクター、特に女子が、生きづらい中たくましく日々を生きてる感がよい。
今月読んだ本で一番面白かった!
和菓子のアンシリーズから入りました、坂木司さん、よいです。
本書はドラマ化もされているのですね。みき美人✨