どんぐり君とおにぎり君のママの読書日記

アラフォー、2男の母のブックレビューです。読んだ本の簡単な内容・あらすじ・感想をメモしてます。

坂木司さんの「和菓子のアン」を読みました。~個性強い平和メンバーによる、和菓子ミステリー。

坂木司さんの「和菓子のアン」を読みました。

和菓子のアン (光文社文庫)

和菓子のアン (光文社文庫)

  • 作者:坂木 司
  • 発売日: 2012/12/21
  • メディア: Kindle版
 

 

概要・あらすじ(Amazon内容紹介より)

デパ地下の和菓子店「みつ屋」で働き始めた梅本杏子(通称アンちゃん)は、ちょっぴり(?)太めの十八歳。プロフェッショナルだけど個性的すぎる店長や同僚に囲まれる日々の中、歴史と遊び心に満ちた和菓子の奥深い魅力に目覚めていく。謎めいたお客さんたちの言動に秘められた意外な真相とは?読めば思わず和菓子屋さんに走りたくなる、美味しいお仕事ミステリー。

内容のメモと一言感想

印象に残った言葉

いつか私だって歴史の一部になる。本には残らない名もなき人生だとは思うけど、食べることでお菓子を次の世代に残していけたらいい。

名もなきおはぎはきっと私のような人に支えられて歴史の波を超えてきたのだから。

本書の主人公アンのセリフ。18歳の女の子とは思えぬ、達観したメタ認知と、それでいてほっこりする感じ。おはぎを愛した、過去の名もなき一市民と自分の間に共通点を見出し歴史を感じている杏に、温かいものを感じます。

好きなところ

村山由香さんのハードでヘビーなシリーズを読破したばかりだったので(それはそれでよかったのですが……)和菓子うんちくと、ミステリーとの組み合わせが平和すぎて癒されました。

店長はかけ事好き、桜木さんは元ヤン、立花さんは乙女系、そしてアンはちょっぴり太目。

個性は強いけど、アンが働く和菓子屋さんには悪い人がいません。

出てくる登場人物にも悪いひとがいなくて、安心して読めます。

おすすめ度 ★★★★

ちょっと個性的だけど平和なキャラかつ謎解き要素。安心して、謎を追いながら読める、癒し小説。