村山由佳さんの「【合本版】おいしいコーヒーのいれ方 Second Season」を読みました。
概要・あらすじ(Amazon内容紹介より)
何の保証もないとわかっていても、彼女から強い約束を引き出したい。僕だけだ、と。一生、僕以外は愛さない、と。遠距離恋愛で、思うように会えない勝利とかれん。久々に週末を一緒に過ごすが、ちょっとした誤解から、なんとなくギクシャクしてしまう。愛おしすぎて、相手を思いやる気持ちが空回りする。それでも少しずつふたりの歩みはすすんでいく……。Second Season全9冊を1冊にまとめた合本版。
内容のメモと一言感想
印象に残ったところ
天使の卵シリーズしかり、星々の舟しかり、著者は、Sですね。
毎度、主人公を、これでもかというくらいのきついシチュエーションに落とし込みます。
しかし、絶望的状況下でそれでも生きていく主人公の再生に、引き付けられるのも事実。
セカンドシーズンの勝利も、大切な人の大切なものを事故で奪ってしまうという、人として、かなりきつい状況に追い込まれます。
何もかも捨てて異国に逃げた勝利が、自分の犯した罪に向き合おうともがくプロセスを描くのが、セカンドシーズン。
ファーストシーズンより遥かにヘビーで、ファーストシーズンの平和さが懐かしくなります。
しかし、セカンドシーズンの方が著者の醍醐味が出ているとも言えます。
セカンドシーズンで、語り手が、すでにすっかり顔なじみになったキャラクターにうつりかわっていくところも、よかったです。
おいしいコーヒーのいれ方をkindleで読むならば……合本版か1冊ずつ買うか
本シリーズは
- ファーストシーズン全十巻、
- セカンドシーズン全九巻
- シリーズ通して全19巻
あります。
今回、ファーストシーズンは面白いかどうか分からなかったので、1冊ずつ買いました。そして、ファーストシーズン後半で「これは最後まで読むなぁ」と確信し、セカンドシーズンは合本版を買ってみました。
以下合本版のメモです。
合本版のメリットデメリット
メリット:Kindleでちまちま購入する手間が減る。
デメリット:金銭的なメリットはあまりない。9冊が1冊になった本なので、ページ数が膨大。何ページ戻るとか、あれ、どこに書いてあったっけ、という戻り読みが非常にやりづらい。
後々のことハンドリングを考えると、合本版ではなくて1冊ずつ買った方がいいかもなと思いました。
全シリーズ一気買いのセールでポチしてしまうのが、一番良いのかも?
今後のためのメモでした。
おすすめ度 ★★★★
軽く平和なファーストシーズン。重く苦しいセカンドシーズン。
おいしいコーヒーシリーズから村山さんの本を読み始めた方で、セカンドシーズンが好きな方には、天使の卵シリーズもおすすめです。