どんぐり君とおにぎり君のママの読書日記

アラフォー、2男の母のブックレビューです。読んだ本の簡単な内容・あらすじ・感想をメモしてます。

林民夫さんの「糸」を読みました。~中島みゆきさんの「糸」の小説。平成の時代をすれ違いながら生きる赤い糸で結ばれた2人のお話。

 

林民夫さんの「糸」を読みました。 

糸 (幻冬舎文庫)

糸 (幻冬舎文庫)

  • 作者:林民夫
  • 発売日: 2020/02/19
  • メディア: Kindle版
 

内容・あらすじ

北海道で生まれ育った高橋漣は、花火大会で出会った園田葵に一目惚れ。彼女が義父から虐待されていることを知るが、まだ中学生の漣には何もできなかった。それから八年。漣は地元のチーズ工房で働き、葵は東京にいた。 遠い空の下、互いを思いながらも、すれ違いと別れを繰り返す二人。それぞれの人生を歩んできた男女が、再び巡り逢うまでの物語。(Amazon内容紹介より)

感想

平成を生きる赤い糸で結ばれた2人のお話

中島みゆきさんの代表曲の一つ「糸」を映画化するプロジェクトで、脚本家である林民夫さんが手がけた小説。

中学生の頃に出会った2人、漣と葵の数十年をつづるお話。
漣は中学生の頃に葵に一目惚れします。
しかし、2人は親の事情により離れ離れになります。
中学生にとって、親の事情による別離は、永遠の別れです。

離れ離れになった2人ですが、友人の結婚式で、そして偶然の出会いで、その後の人生で何回かすれ違います。
お互いにパートナーがいて、2人の邂逅はすれ違いに終わりますが、ラストは、2人のすれ違いの人生で初めて、タイミングの良い時の再会になります。

脚本家によって書かれた小説感

長いタイムスパンで描かれる2人の人生と、すれ違いと、再会とが見事です。
物語の展開性という観点で見た時に、さすが脚本家の構成だと感じます。
一方、各シーンの心理描写という観点で物足りなさも感じました。
漫画化・映像化された作品に期待。

おすすめ度★★★

小説としては少々描写に物足りなさを感じてしまいました。
映像化が前提の作品だからかもしれません。
漫画・映画に期待です。 

糸 (幻冬舎文庫)

糸 (幻冬舎文庫)

  • 作者:林民夫
  • 発売日: 2020/02/19
  • メディア: Kindle版
 

 

糸 1 (LINEコミックス)

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  • 作者:海乃エル
  • 発売日: 2020/09/01
  • メディア: 単行本
 

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