どんぐり君とおにぎり君のママの読書日記

アラフォー、2男の母のブックレビューです。読んだ本の簡単な内容・あらすじ・感想をメモしてます。

吉田俊道さんの「生ゴミ先生の元気野菜革命」を読みました。~生ゴミ堆肥の始め方

吉田俊道さんの「生ゴミ先生の元気野菜革命」を読みました。
 
家から出す生ゴミの量を減らせないかなと思って読んでみました。
生ごみ先生の元気野菜革命

生ごみ先生の元気野菜革命

 

 

 

内容のメモと感想

本書について

著者の吉田さんは九州大学農学部の修士課程を修了後、農業改良普及員として公務員をされていた方です。
農業改良普及員というのは、農家に作物の栽培方法などについて指導をするお仕事です。
吉田さんは農薬や化学肥料に疑問を感じ、10年公務員として勤務した後、ご自身が農業を営み始めます。
そこで
  • 「菌ちゃん」、つまり土壌に住む微生物の力
に気づき、生ゴミをリサイクルして元気な野菜を作る方法を確立されます。
今では保育園や学校などに指導をして、給食を作るために出る生ごみから野菜を育てる技術を広めているそうです。
 

本書を読んでびっくりしたこと

初めて聞くことがが結構ありました。

虫が教えてくれる事実

 
 
本書には「虫はまずい野菜にやってくる」と書かれています。
それはなぜか。
一説によると、元気な野菜は「フィトンチッド」などの虫を寄せつけないための物質を放出しているとの事。
また、著者の吉田さんの推察によると、葉ダニは老化したり、不健康な野菜の出すエチレンガスにひき付けられてやってくるとの事。
そして、チョウチョウや蛾は、未浄化の堆肥などのアンモニアにひき付けられてやってくるとのことです。
いわゆる害虫ばかりではなくて、モンシロチョウも、青虫も、窒素代謝がスムーズに行われていない不健康な野菜の出す微量の揮発物質に吸い寄せられて卵を産んでいるとのことです。
そう、ちょうどナウシカの腐海のように。
  • 虫たちはわざわざ老化した不健康な野菜を不健全な部分だけ食べて
  • それを再び地に戻して次の命の材料としている
とのことです。
吉田さんの結論は「虫は敵では無い」。 
 

捨てているところが1番栄養がある

野菜の皮には栄養がある。
これは今では少しずつ一般的になってきましたね。
本書で初めて知ったのは「野菜は生長点を食べるべきである」。
成長点とは、植物において最も細胞分裂が盛んで新しい葉っぱや根っこを作り出すところです。
具体的に言うと
  • ニンジンや大根の首の部分、
  • キャベツやレタスやタマネギの芯の部分、
  • 葉物野菜の付け根の所
  • ピーマンかぼちゃトマトの脇芽
そして、玉ねぎの皮は微量成分てんこ盛りだそうです。
ニンジンや芋類の皮を食べる、くらいは実践していましたが、首の部分やタマネギの皮は捨てていました。
葉物野菜の根元も。
葉物野菜の根元は、包丁で十字に切り込みを入れて洗うことで土も落ちるとのことです。
試してみよう。
 

ゴミ問題と有機野菜の結びつき

生ゴミで作った野菜のパワーについて書かれています。
結論を書くと
  • 腐りにくく
  • 栄養価が高い
とのこと。
どちらも実験結果が書かれています。
そしてそのような野菜を摂取し続けると人の健康状態を改善することが書かれています。
 
(正直なところ、ここまでのパワーがあるということについては半信半疑です。)
しかし、エネルギーの循環という点から考えて、生ゴミに含まれている
  • 窒素、リン、カリウム
  • 有機物
を野菜を消費する家庭や学校で循環させるというアイディアは持続可能な社会を作るための1つのやり方ではないかと感じました。
 
本書は、生ゴミを肥料にする方法のほか、化学肥料や農薬を使って「味の薄い」野菜をたくさん作ることに対する疑問が書かれた本です。
 
正直、本を読んだだけでは信じられないこともありますが、生ごみたい肥始めてみようかなという気になりました。
 
 
生ごみ先生の元気野菜革命

生ごみ先生の元気野菜革命