どんぐり君とおにぎり君のママの読書日記

アラフォー、2男の母のブックレビューです。読んだ本の簡単な内容・あらすじ・感想をメモしてます。

成田名璃子さんの「今日は心のおそうじ日和」を読みました。~たまには丁寧に心行くまで家事をしたい。

成田名璃子さんの「今日は心のおそうじ日和 素直じゃない小説家と自信がない私」を読みました。


内容・あらすじ

突然終わった結婚生活。バツイチか──と嘆く余裕もない私。職務経験もろくにないが、家事だけは好きだった。
そんな私に住み込み家政婦の仕事が舞い込む。相手は高名な小説家。そして整った顔立ちとは裏腹に、ものすごく気難しい人だった。行き場のない私と、ふれ合いを拒む小説家。最初はぎこちなかった関係も、家事が魔法のように変えていく。彼と心を通わせて行くうちに、いつしか──。
なにげない毎日が奇跡になる物語──本を閉じた後、爽やかな風を感じてください。(Amazon内容紹介より)

感想

家事を見くびっている思いを透かされた

日々仕事に育児に追われる中での家事はこなすもの。こなすなら効率よくこなしたい。
ゆっくりと家事のための時間のある時に本を整理したり、風呂掃除したり、シンクをピカピカ磨いたりするのは気持ちの良いことだけど、なぜか贅沢なことのような気がしてしまいます。
つまり、「家事なんかのために時間を取るなんてもったいない」という思いが心のどこかにあるように思います。
家事教室の生徒となる幸ちゃんのことば、

私は私にとっては時間の無駄。生活するための最低限の準備ってとこ。なるべく効率よく、早く終わらせて、もっと意義のあることに時間を使いたいっていうか。

 

に共感する部分がありました。
なので、家事も本番という主人公の言葉に気持ちを透かされた気がしました。

ドラマや映画の中ならまだしも、二人の人生は二十四時間が本番。だから今二人が本番と考えていること、つまり仕事やデート以外の家事やお化粧や洋服を綺麗に整えておくことも本番でしかあり得ないんじゃないでしょうか。
大事とか大事じゃないとかではなく、それも暮らし生きることの一部ということなの。生きていれば家の中は自然と乱れるし、汚れるし、洗濯物だって出るそれらを綺麗にすることだってサブではなくメインと捉え直してみたらどうかしら

美空がデキる

子どもである美空が出来過ぎでうらやましくなりました。
最初は、こどもに甘えさせてもらっている主人公に対し、ややいらいらしてしまいましたが、主人公の性格があればこそ「できる美空」ができたのかもしれません。
 

おすすめ度★★★

家事は補助ではなく本番。
たまにはゆっくり家の掃除をしたいものだと思いました。