どんぐり君とおにぎり君のママの読書日記

アラフォー、2男の母のブックレビューです。読んだ本の簡単な内容・あらすじ・感想をメモしてます。

「図解 トヨタの片付け」を読みました。~片付けで目指す生産性向上。発注点・主作業と付随作業という概念、家庭に取り入れたいと感じました。

 

「図解 トヨタの片付け」を読みました。

[図解]トヨタの片づけ

[図解]トヨタの片づけ

 

概要

「キレイがゴールじゃない。片づけは『成果を出す』ためのビジネスツールだ」
トヨタの生産現場で勤続40年以上の元トヨタマンたちは全員、口を揃えて言います。
日本のものづくりの最高峰を担ってきたトヨタでは、「片づけ」を何よりも大切にしています。しかし、トヨタの片づけは、単なる「清潔にする」「きれいにする」といった次元のものではありません。トヨタマンたちは、「片づけ」という行為そのものが仕事のパフォーマンスを上げ、成果を生み出し、ひいては会社の売り上げを押し上げる、そこまでのツールだと断言します。
日本トップ企業の現場が培ってきた知見を「片づけ」というテーマに凝縮し、わかりやすい図やイラストとともに紹介。(Amazon内容紹介より)

内容のメモと感想

ここのところ在宅勤務が多いこともあり、本書の内容をいかに家庭に取り入れられるかという観点で内容と思ったことをメモしています。

整理整頓だけでも成果が上がる。整理整頓は仕事である。

整理整頓は仕事とは別物と捉えている人が多いかもしれません。

本書の冒頭にはこんなことが書かれています。
確かに。片付けしているときは仕事が進んでいる感がないので、仕事しているとは思っていないかもしれません。
しかし片付けは仕事の一部とのこと。
それだけで生産性はアップするから。
確かに、仕事も、家事も、毎日やることであれば、たとえその道具を出す時間が10秒でも短縮されれば、年間では1時間の短縮になります。
30秒であれば3時間。
1分かかれば6時間。
生産性向上のため、そして、その分の時間を何か別の自分のための時間に使えると思って、やってみようと思えます。
モチベーションの話から入るところがなるほどです。

書類について

鉄則は「今日使わない書類(もの)はデスクに出さない」。
明確な判断基準だと思いました。
整理整頓とは、「必要なものを必要な時に必要なだけ取り出せること」。
文房具も、毎日使う物以外はデスクに出さないようにしてみようと思いました。

いつか使うのには期限を受ける

今、目の前にあるものがいるものなのかいらないものなのか、その判断基準の一つとして紹介されているのは時間。
身の回りのものを

  • 今使うもの、
  • いつか使うもの、
  • いつまでたっても使わないもの
に分けます

ここで問題になるのは、いつか使うもの。
いつか使うものに対しては必ず「いつまで」にという期限を設けます。
そして、終わると同時に処分を徹底します。

人を責めるな、仕組みを責める

捨てるためのルール、期限を設けること。
家庭であれば、きちんと片付けの場所を定めるなどしないといけないですね。
片付けの場所が決まっていなければ、家族が片付けられないのは当然。
家族を責めるのではなくて、仕組みを攻めろということですね。

いらないもの探しは、壁際から

これ、面白いなと思いました。
ちょっとした吹きだまりに、ものは溜まりやすくなるとのこと。
影の部分を外から見えやすくすれば物は溜まりにくくなるとのこと、家庭の中にもこんな場所は一箇所はありそうです。
というかあります。

必要なものを必要なだけ持つ、発注点を定めておく

これは結構悩ましいところで、例えば今回コロナの騒ぎでトイレットペーパーが品薄になって、どうせデマだろうと思ってゆったり構えていたところ、トイレットペーパー、本当に足りなくなりそうになりました。
やはり消耗品はそれぞれある程度の備蓄を持っていた方がいいなと感じます。
その備蓄の限度の定め方が問題です。
発注点を定めるという概念、なるほどでした。
発注点とは、例えば在庫がどれくらいになったらコピー用紙を新たに発注するなど発注の地点のこと。

「残り二束になったら発注する」など、

  • 毎日どのくらいの量を使っているのかと
  • 発注してから納期までの時間
を勘案して決めておきます。

これ、よくオフィスではありますが、家庭ではなかなかそこまで徹底できていません。
発注点で、発注点から備蓄スペースギリギリまでの量を発注する。
トイレットペーパーやラップ(なぜか巻物の消耗品を思いつく)、コーヒーなどなどの消耗品のリストと発注点を見極めてみようかと思いました。
しかし、家庭内の消耗品って意外と多品種に及ぶので、結構大変かもしれません。
少しずつ、着実に。

名刺・メール・本はルールを決めて捨てる。

加えて、家庭内では年賀状など捨てていこうと思いました。

主作業か、付随作業かというフレームワーク

テーブルの上のお茶を飲む場合、その一連の動作で実際にお茶を飲むのが主作業。
一方、テーブルのお茶を手元に持ってくる湯飲みを口元に持ってくるなどの動作はお茶を飲むためにやらなければいけない付随作業。
この付随作業を極限まで減らしていこうという考えです。
例えば、その作業で使うものが離れたところにあるのでそれをとってくる作業、これは付随作業になります。

デスクの上でよく使うものは手の届く範囲に置いておく。
これも同じ考えから派生します。
私の場合、ボールペン・メモ帳はデスクの上に置く。ハサミは、実はそこまで使用頻度が高くないので、もう一段階取りにくい場所でもいいのかもしれません。
また、毎日使うか、1週間おきに使うかで頻度によって置き場所を変えていきます。
そして、頻度が低いものはみんなでシェアするのもまた一案。
みんなでシェアする場合は、文房具などを一箇所にまとめるのが鉄則とのこと。

線を1本引く。他人が30秒で探せる定位置を定める。

物の置き場を定め、それを表示した線のことを区画線と呼びます。
家庭内で玄関の靴脱ぎにシールを張ったところ、有効でした。
キッチンにも少し線を引いてみようかと思います。
定位置を定めるときは他人、子供達が30秒で探すことができる、しまい場所を作ること。

パソコンのファイルもフォルダーを活用して、明確に整理する

物の住所を決めるのはパソコンのファイル上でも同じこと。
こちらも、デスクトップ上には3列を超えるフォルダを置かないなどの基準を設けると良いとのこと。
フォルダとファイルの分類の例は大分類・中分類・小分類などとし、定義を決め、ファイルにも名前の付け方のルールを決めます。

リーダーが成果を見せる

百聞は一見にしかず、百考は一行にしかず、百考は一果にしかず。
いくらたくさん見ても考えなければ前に進まず、どんなに考えても行動を起こさなければ前には進まず、どんなに行動しても成果を残さなければ成長しない。
これをリーダーが率先して示す、そうすれば片付けの習慣が職場家庭に浸透するとのこと。
片付けに対する報酬があると、メンバーが片付けをやる気になるとのこと。
一つは片付けをして楽になったと自らが体感すること、もう一つはきびだんご的なご褒美をあげること。
母は家庭で片付け部長としてメンバーの心をつかむマネジメントをすることが求められるられるようです。

おすすめ度★★★★

オフィスの片付けに焦点が当てられた本ですが、家庭に取り入れられることも多いと感じました。
生産性向上のための仕組みを作るという一貫した考えの下に、分かりやすく書かれた本でした。
消耗品の管理という家事に、いつも煩わされている気がするので、発注点という概念に基づき、アプリなど使ってもう少し効率よくできないか考えてみようと思いました。

 

[図解]トヨタの片づけ

[図解]トヨタの片づけ

 

 本書自体図解で非常にわかりやすい本でしたが、漫画もある模様。

 

まんがでわかる トヨタの片づけ (中経☆コミックス)

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  • 作者:亀山 聡
  • 発売日: 2016/11/05
  • メディア: Kindle版
 

 他たくさんのトヨタブランドの本も読んでみたいなと思わせます。

トヨタ式おうち片づけ -5つの「しくみ」でみるみる片づく! -

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  • 作者:香村薫
  • 発売日: 2017/03/03
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
どんな仕事でも必ず成果が出せる トヨタの自分で考える力

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  • 発売日: 2015/07/25
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