中山祐次郎さんの「泣くな研修医」を読みました。
内容・あらすじ
なんでこんなに
無力なんだ、俺。
雨野隆治は25歳、大学を卒業したばかりの研修医だ。
新人医師の毎日は、何もできず何もわからず、
上司や先輩に怒られることばかり。
だが、患者さんは待ったなしで押し寄せる。
初めての救急当直、初めての手術、初めてのお看取り。
自分の無力さに打ちのめされながら、
がむしゃらに命と向き合い、成長していく姿を
現役外科医が圧倒的なリアリティで描いた、感動の医療ドラマ。
(Amazon内容紹介より)
感想
初めての救急当直の緊張
初めての救急当直。
激しい痛みを訴える患者さんを前に医師は自分ひとり。
でもなにをしたらよいのかわからない。
世の中にこれほど緊張するシチュエーションはない。
命を預かる職業の色々な「初めて」が、リアルに描かれた作品。
過酷な就業環境
主人公は、おそらく医師の中でも真面目な方で、足しげく合コンに行く同級生を尻目に、何日も何日も連続で病院に泊まり込みます。
そして、本書は、1980年生まれ、都立駒込病院大腸外科医、福島県の病院院長を経た医師、中山祐次郎さんによって書かれた本。
実際に中山先生の世代の医師の少なくとも一部は、このような働き方をされていたか、されていると容易に想像できます。
リアルな描写や命を預かる仕事であることのやりがい・尊さが描かれるとともに、
今もここまでプライべーとがなく、過酷な毎日を送っている医師がどれほどいるのか心配になります。
先輩医師たちがかっこいい
多くを語らず、プライベートがない生活を長年続け、
研修医・雨野をクールにしかり、妥当な診断ができて、手術ができるという医師スキルの高さ。
確実に仕事ができる佐藤をはじめとする先輩医師たちがかっこいいです。
おすすめ度★★★★
イダジョを読んだ流れでAmazonにおすすめされて読みました。
イダジョ、泣くな研修医、ともに医師を目指すことの厳しさを感じさせる小説ですが、本書はさらにリアル。
ハードボイルド小説を連想させるようなクールでドライな文章でした。
男性にはこちらがおすすめかもしれません。
リアルな、研修医の毎日が描かれたお話。
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