どんぐり君とおにぎり君のママの読書日記

アラフォー、2男の母のブックレビューです。読んだ本の簡単な内容・あらすじ・感想をメモしてます。

辻村深月さんの「子どもたちは夜と遊ぶ」を読みました。

辻村深月さんの「子どもたちは夜と遊ぶ」を読みました。

 

子どもたちは夜と遊ぶ (上) (講談社文庫)

子どもたちは夜と遊ぶ (上) (講談社文庫)

 

 

 

子どもたちは夜と遊ぶ (下) (講談社文庫)

子どもたちは夜と遊ぶ (下) (講談社文庫)

 

 

 

 

あらすじ

本書の舞台は東京のとある大学。
理系の大学院生孝太と、学部生で先生を目指す月子を中心に物語は進みます。
主な登場人物は、孝太の同居人の恭二や同じ研究室の浅葱、萩野さん。
そして、月子のゼミの先生と、ゼミ友達。
それぞれに、家庭環境に何らかの事情を抱えています。
2年前、大学で1,2を争う優秀な学生である孝太と浅葱は、留学をかけた論文コンクールに応募しました。
最優秀賞に選ばれるのは孝太か、それとも浅葱か。
本人たちと周りとが息をひそめて見守る中、最優秀賞が発表されました。
「該当なし」。
しかし、以下の注意書きがありました。
ハンドルネーム「i」で投稿した学生は、連絡すること。
最も優れた論文を書いたのは「i」でした。
時がたち、彼らの周りで殺人事件が起こります。
殺人事件は連続殺人事件へと発展します。
現場に残されたメッセージやウェブ上のやり取りを見ると、殺人者「i」たちは、殺人をゲームとして楽しんでいる様子。
首謀者「i」に苦しめられる浅葱。
徐々に殺人のターゲットにされる主人公達。
いったい「i」とはだれなのか。
その答えを知るためには、最後まで一気に読むしかありません。

想像してたのと違った(ミステリーだった)

私がこれまでに読んだ辻村深月さんの本は「パッとしない子」、「家族シアター」、「かがみの孤城」、「ツナグ」、「スローハイツの人々」などなど。
初期作品はミステリー色が濃かったと、本書を読んで初めて知りました。


本書では連続殺人事件が起きます。
そして、ミステリーでありながら女の子同士の友情の微妙さが描かれています。
どの女の子もいとおしいと感じます。

感想

伏線の張り方とその回収が美しい。

あの時のアレはアレだったんだ!とか、
あー、そんな意味が込められていたのか!
というやられた感。
ミステリーとしてよく出来ていると感じました。

女同士の人間関係が細やかに描かれている

志乃ちゃんと月子の関係、真紀ちゃんと月子の関係、萩野さんと月子の関係、どれも一筋縄ではいきません。
好き、嫌いとか、女友達の一言では片づけれない関係。
でも、あまりに「ありそう」です。

キャラが素敵

女の子達や浅葱をはじめ、「美人」と描かれているキャラが多く、美形と想像を掻き立てられてしまうキャラが多いです。
また、個性と主張がはっきりしていると感じます。
少々ラノベっぽさを感じたのは、そんなところかもしれません。

 

人間関係の描写にも優れたミステリー。そんな位置づけの本かもしれません。
まとめ買いもできるようなので、アマゾンで購入される方はご検討くださいね。

おすすめ度 ★★★

 

子どもたちは夜と遊ぶ (上) (講談社文庫)

子どもたちは夜と遊ぶ (上) (講談社文庫)

 

 

 

子どもたちは夜と遊ぶ (下) (講談社文庫)

子どもたちは夜と遊ぶ (下) (講談社文庫)