どんぐり君とおにぎり君のママの読書日記

アラフォー、2男の母のブックレビューです。読んだ本の簡単な内容・あらすじ・感想をメモしてます。

宗田哲男さんの「ケトン体が人類を救う~糖質制限でなぜ健康になるのか~」を読みました。~糖質制限が危険とされる理由、ケトン体・ケトアシドーシスとは何か。

宗田哲男さんの「ケトン体が人類を救う~糖質制限でなぜ健康になるのか~」を読みました。
 
最近、糖質制限は良いのか悪いのか、その糖質制限論争に1つの終止符が打たれたと言うニュースを目にしました。
 
従来、炭水化物をメインに食事をしてきた私たちにとって、「糖質制限」と言う考え方はなかなか受け入れられない過去がありました。
最近になって、いよいよ、糖質制限は世間的にも認知度が高くなってきたように感じます。
  • 糖質制限の歴史
や、
  • なぜ糖質制限が危険と言われてきたのか
知りたくて以下の本を読んでみました。

 

ケトン体が人類を救う?糖質制限でなぜ健康になるのか? (光文社新書)

ケトン体が人類を救う?糖質制限でなぜ健康になるのか? (光文社新書)

 

 内容のメモと感想

ケトン体が人類を救う~糖質制限でなぜ健康になるのか~

この本はダイエットのため(だけの)の本ではなくて、糖尿病、特に妊娠糖尿病になってしまった方が主対象の本です。
ケトン体が危険でないことが著者自身が様々な検体を分析した測定結果を根拠に書かれています。

糖質に対する考え方

著者の宗田先生はお米を止めています。
白米は精製された砂糖と同様、血糖値を上げるばかりで栄養がないと言う考えです。
日本の各地の村の寿命のデータから白米をたくさん食べていた人は早く死んでしまうことなどを例に挙げています。
糖質制限食ではご飯やパンなどの主食を減らし、肉や卵などが減らさずにたっぷり取るのが原則です。 

ケトアシドーシスについて

そもそも、従来糖質制限はなぜ危険とされていたのでしょうか。
それは医師たちがケシアシドーシスと言う状態を恐れていたからです。
「ケトアシドーシス」って何か、以下メモしておきます。
人間が動くためのエンジンには2つの種類があります。
1つが
  • 糖代謝エンジン
もう一つが
  • ケトン体代謝エンジン
です。
ケトン体はケトン代謝エンジンの際、脂肪の分解により肝臓で作られて、血液中に放出されます。
体内にケトン体が増加する状態をケトーシスといいます。
特にアセト酢酸、βヒドロキシ酪酸等の比較的強い酸が発生した状態を、ケシアシドーシスと呼びます。
従来、ケシアシドーシスは、風邪などの感染症や強いストレス下にあるときなど血液が酸性に傾いているときに急激に発症するとされており、また細胞が損傷受けるとされていました。
著者は、
  • 血液中のケトン濃度が高くなること
  • 血液が酸性になること
これらは別のことであり、ケトン体がアシドーシスの原因ではないと書いています。
 

本書の立場

妊娠中の妊婦さんは糖質ではなくて脂肪をエネルギーにしているので脂肪とタンパク質の食事を中心にすれば全てが解決する。
ケトン代謝エンジンで生きる、「ケトジェニック」な生き方をお勧めしています。
 

実際のところ・・・

糖質を控えめにすると眠気がなくなり1日をすっきりと過ごせるような気がしています。
糖質制限の他のリスクも勉強しながら、取り入れたいと言う気持ちになっています。
糖質制限がいかに学会に受け入れられなかったか、妊娠糖尿病の妊婦さんの体験記、人間の既成概念を覆すことがいかに大変であるかと言う読み物としても面白い本でした。
 

 

ケトン体が人類を救う?糖質制限でなぜ健康になるのか? (光文社新書)

ケトン体が人類を救う?糖質制限でなぜ健康になるのか? (光文社新書)