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どんぐり君とおにぎり君のママの読書日記

1冊の本を読んで、1つの疑問を解消しよう。

180度違う2人の成功者に学ぶ天職の見つけ方。『悩みどころと逃げどころ』

bookー働き方 bookー実用書 book-生き方
今の仕事って本当に自分に合っているんだろうか。
職場で1位、会社で1位、業界で1位。
どこまでいけるだろう。
どこまでがんばって成果が出なかったら、諦めるべきなんだろう。
 
自分の天職を求めてもがく過程で、多くの人が悩むポイントが、
・どこまでがんばるべきか、
・どこで逃げるべきか、
であるちきりんさんはそう言います。
 
本書は全く違うバックグラウンドをもつ、ちきりんさんと梅原さんが、悩みどころと逃げところについて語った、対談形式の本です。
 

 

悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)

悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)

 

 

 

ちきりんさんって?

社会派ブロガーとしてすっかり有名になったちきりんさん。
しかし、著者をきちんと読むのは初めてでした。
ご経歴
・関西出身
・高学歴
・米国留学
・証券会社勤務
その後、文筆活動にはいられたとのこと。
 

梅原さんって?

日本初のプロゲーマーだそうです。
本も出されており、勝ち続ける意志はビジネスパーソンからも評価されているとのこと。
 

二人の天職の見つけ方

好きなものがあるのは幸せか?
梅原さんは14歳で格闘ゲーム国内最強となり、17歳で世界大会優勝という輝かしい結果をもつスペシャリスト。
いわゆる小さな頃に、これだ!   というものに出会った人。
一見、好きなものがあっていいなーと思えますが、ご本人は好きなものを「解けない呪い」といいます。
もうやらないわけにはいかない。仮に辞めたとすると、あの時やめなかったらどうなっていただろうと、一生後悔する。やってもやらなくても苦しい人生だと。
 

辛い時は逃げたらいい

ちきりんさんは梅原さんみたいに「これじゃなきゃダメ」という感じではなく、何でもそれなりにでき、楽しめる、とご自分のことを評しています。
ちきりんさんは、今成功されている「文を書くというお仕事」にたどり着くまでに、「もがいた」とのこと。
その過程において、
「辛かったら逃げてもいい。辛いってわかったらそんなところに居続けず勝てる世界を探しにいきましょう」
といいます。
ちきりんさんは「逃げる」という言葉を使っていますが、梅原さんは「自分で自分の居場所を作る」と言い換えます。
社会派ブロガーは、ちきりんさんにしか実現できない場所。
そこを見つけるのにたくさんマーケティングされたのだと、私は理解しました。
 

二人に共通すること

共通するのはこここそが自分の道と言う納得感。
そして、二人ともそこに至るまでに違うもがき方をしたということ。
 

私の天職の見つけ方

これだ!   というものを持たない私はちきりんさんの意見に共感することが多かったです。
ここだというところ、ちきりんさんでいうと、社会派ブロガー。
私で言うとなんでしょう。たくさんのキーワードを掛け算すれば、私の居場所も見つかるのかもしれません。

 

悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)

悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)

 

 

 

誰か私をみとめて。承認欲求を持て余している人に効く処方箋、「京都モデル」とは。『承認欲求』

bookー働き方 bookー実用書 book-生き方
「これは……この用途でしか使えないの?   例えば……」
上司がそう言いかけた時、かぶせるように私は言いました。
「私もそう思いました。これ〇〇の用途では使えないんですか?」
上司の言葉を遮って。
先日の会議での事でした。
いってしまってから、自分が恥ずかしくなりました。
 
上司が提案しかけたそのアイディアを、私も会議の前から考えていたのです。
それで上司がそのアイデアを話し始めた時に、我慢しきれずいってしまったのです。
私も同じ考えだったと。
私はアピールしたかったのです。
1人でその考えに至ったことを、認めて欲しかったのです。
 
育児をしながら時短で働いている私は、自分にハンデがあると知っています。
勤務年数が同じ同僚より仕事ができないことを知っています。
でも仕事ができるって認めて欲しい。
それで、上司の言葉を遮ってまで、声を出してしまったのです。
 
誰か私を認めて!
承認欲求を表に出すことは、恥ずかしい。
本書は、有り余る承認欲求に効く処方箋でした。

 

承認欲求―「認められたい」をどう活かすか?

承認欲求―「認められたい」をどう活かすか?

 

 

 

あなたは何のために働いていますか?

「お金のために働いている」
そう答えた人に
「お金よりも重要なものは何か?」
と聞くと、多くの人は
・達成感、
・成長できること、
などを挙げるそうです。
では、自己実現したと実感させてくれるものとはなんでしょう?
自己実現の実感、それには他人の承認が欠かせないと著書は指摘します。
 
アメリカでは、能力の高さを示す成功が自己効力感をもたらします。
一方、日本では単に達成するだけではなくてそれが社会的に承認されることが必要であると指摘されているそうです。
 

裏の承認とは何か?

本書では、表立って自己主張したり、目だったりせず、分をわきまえ奥ゆかしく振る舞うことが良いとされることを、「裏の承認」としています。 
日本では、優れた能力や業績を称えるといった表の承認よりも裏の承認が重視されます。
すなわち日本では、
・表の承認を得たいと言う本音と
・裏の承認を得なければならないと言う思い
この間で葛藤することになると著者は指摘しています。 
大抵の日本人は認められたいと言う本音を押し殺して生きている、と。
 

短期の承認、長期の承認 

 
また著者は承認を時間軸で分類しています。
これに、表と裏を掛け合わせると4つのマトリックスになります。
・表の短期の承認=日常生活における賞賛や感謝。
・表の長期の承認=出世やキャリアアップなど実力の積み重ねによって手に入るもの。
・裏の短期の承認=ちゃんとすること。和を乱さないこと。
・裏の長期の承認=年功序列で大過なく勤めを果たすこと。
 

日常の承認とオフィスの大部屋の関係とは?

著者がアンケートを取ったところ、日本人は、
・周りの人から自分の存在を認めてもらいたい
・仕事ぶりを認めて欲しい
・上司に小さなことも見てもらいたい
・お客さんに感謝されたい
と言った短期の承認を得たいと言う願いを持っている人が多いそうです。
そして、それが得られるのかオフィスの大部屋。
大部屋に入ることによって、日常の行動を通して管理職は日常的に偉そう見せつけることができ、一般社員も何気なく交わされるコミニケーションを通して承認を得ることができるとしています。
これは読んで「なるほどー」と思いました。
確かに私は独身時代、ダラダラと残業していました。
そして居心地の良さも感じていましたし、一方で遅く帰ることが当たり前になってしまって帰りづらいと言うストレスも感じていました。
私がダラダラと残っていたのは、裏の承認を得るためだったんだなぁと思い当たりました。
 

会社はどうすべきか?

著者は表の承認を重視する職場の風土を裏の承認を重視する風土に書き換えるべきだと主張しています。
これまで日本の企業は「ちゃんとちゃんと」を追い求めて、黙々と残業する姿が望ましいとされてきました。
しかし、裏の承認があまりに重視されると弊害があります。
自発性を妨げてしまうのです。
日本では、個人の個性や個人の名誉が認められ難く、上司による手柄の横取りが行われてきました。
それでは部下がやる気を出すはずはありません。
個人にとってはもちろん、組織や社会にとっても、表の承認を追求し獲得できるような仕組みづくりが必要になってくると、著者は指摘しています。
著者は、表の承認を追求することによって、組織にとっても、
・モチベーション上げる、
・業績の好影響、
・離職の抑制、
・不祥事が減る
という効果があるとあげています。
表の承認が得られやすい文化への転換を。
それが著者の主張です。
 

個人はどうすれば承認欲求が満たされるか?ごく普通の人がどうすれば認められる「京都モデル」

 


著者は、日本でも特に閉鎖的な場所とされる京都をモデルに、ごく普通の個人が承認されるためのモデルを提案しています。

第一の条件は既存の人格的秩序を崩さないこと。
京都では日本を代表するようなベンチャー型企業がたくさん輩出されていますが、これらのベンチャー企業は社会的に伝統的な産業文化を脅かしたものではありません。
要は、例え実力主義であっても、年功序列制度が残る会社で、彼らの尊厳と権利は傷つけないようにしなければいけないと言うことです。
第二は、他人と競合しないところに活路を見出すことです。
ここでは周囲の競合を避けることをしなければいけません。
目的をずらしたり、売りをずらしたりすることで、野心や欲望を目立たせずに長期の承認を得ることができるとしています。
このように周囲と競合しない進路が決まったら、一芸に秀でる。
そしてオンリーワンの人材になったら、組織を上手に利用する。
これが、個人が承認を得るための京都モデルです。


私の活路

先日の会議で、私は上司と同じアイディアを口にしようとしました。
つまりそれは私がいなくても出たアイデアで、オンリーワンのアイディアではなかったのです。
この本を読んでから、私は業務の中でも自分が得意かもなーというところにかなり時間をかけてみました。その他の業務をちょっと疎かになりましたが……。
でも、先日、その力を入れた業務について上司が褒めてくれました。
ここが私の活路かもしれません。
目指すは一芸に秀でる。そしたら次に組織を活用する。
承認欲求。持て余していないで活用しなければ。
そう思えた一冊でした。

 

承認欲求―「認められたい」をどう活かすか?

承認欲求―「認められたい」をどう活かすか?

 

 

演奏してはいけません。記事をコピーしてはいけません。……なんで? そもそも著作権て何? 『60分でわかる図説著作権』

book-著作権

音楽教室で勝手に他人の楽曲を弾いてはいけません。

最近話題になっている「JASRAC(日本音楽著作権協会)v.s.ヤマハ
JASRACは、音楽教室から著作権料を徴収する方針を示しています。
他人の記事を勝手にコピーしてはいけません。
昨年末は医療系サイトwelq炎上をきっかけに、まとめサイトで次々と記事の盗用が見つかり、問題になりました。
 
 
なんで他人の楽曲を勝手に演奏してはいけないの?
なんで他人の記事を勝手にコピーしてはいけないの?
著作権があるから。
でも、そもそも著作権て何?
 
実は私、知的財産関連の仕事をしてします。
著作権は難しいです。面白いけど難しい。
 

なぜ難しいのか。

その理由、私はざっくり2つあると思っています。
1つは法律が複雑であること。
そして、もう一つはケース毎の当てはめが難しいこと。
 
本書は1つ目の問題、「著作権の複雑さ」を解消する本です。
本書の特徴は図が多いこと。
そして、著作権法全体を俯瞰していること。
著作権法の概要を短時間で理解するのに、最適な本です。

 

60分でわかる! 図説 著作権 (ディスカヴァー携書)

60分でわかる! 図説 著作権 (ディスカヴァー携書)

 

 

著作権と一口に言うけれど……

著作権は権利の束とも言われています。
なぜなら、著作権はいくつもの「支分権」が、合わさったものだからです。
以下のように、著作権はこんなにも多くの「支分権」から成り立っています。
 
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(ひとつひとつがどんな権利かを知りたい方は是非本書をパラパラ眺めてみてください。権利のひとつひとつについて図で説明してあります。)
 
また、著作物を創作すると、著作権と同時に著作者人格権も発生します。
 

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さらに、ここまでは、著作者の権利についての話ですが、著作物を伝える「伝達者」も著作隣接権と言われる、一定の権利を持っています。
伝達者とは、
  • 俳優、舞踏家、演奏家などの実演家
  • レコード会社等のレコード製作者
  • テレビ局やラジオ局などの放送事業者
  • ケーブルテレビ外車等の有線放送事業者
のことです。
例えば、実演家もこんなにたくさんの種類の権利を持っています。
 

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そしてそして、割愛しますが、レコード製作者、放送事業者、有線放送事業者も、それぞれ複数の権利を持っています。
 
例えば、ある脚本に基づいているせられたドラマをDVD化して販売する場合、
  • 脚本を書いた脚本家

だけではなく

  • テレビドラマを演じた俳優、
  • テレビドラマを放送したテレビ局
からも許諾を得なければならないのです。
 
一口に著作権といっても、著作物にまつわる権利はこんなにもたくさんあるのです。
ああ、もうここでGIVEUPしたいところですが、著作権が複雑な理由、実はもう1つあります。
 

例外の難しさ

そして著作権法で難しいのは例外があることです。
普通、著作権の保護期間が満了していない著作物を使うときには、著作権者からのお許しを得なければいけません。
しかしこれを徹底すると、著作物の利用の妨げになると言う悪影響もあります。
そこで著作権法では、一定の場合に限り、著作者のお許しを得ることなく、著作物を利用することができることになっています。
この著作者の権利を制限する規定を、制限規定といいます。
例えば、お家でのテレビ番組の録画は誰にも許可を得ずにしますよね。これは例外にあたるからなのです(私用私的のための複製)。
 

他人の著作権を侵害しないか?   検討すべきことのリスト

そして私が本書で1番いいなと思ったのは、最後に示されたフローチャートです。
他人の著作権を侵害しないために検討すべき事項がフローチャートになっています。
これって著作権侵害? と思ったとき私たちが考えるべき事は5つです。
 
1利用する対象は著作物か?
2保護期間は満了しているか?
著作権が及ぶ利用か?
4制限規定に該当する利用か?
著作権者から許諾を得たか?
 
この質問に
 
1利用する対象は著作物か?  Yes
2保護期間は満了しているか? No
著作権が及ぶ利用か?    Yes
4制限規定に該当する利用か? No
著作権者から許諾を得たか? No
 
となると、著作権の侵害の可能性があります。
まあ、実はこの5つの質問に正確に答えるのが、相当難しいんですけどね……
 
冒頭の例で考えてみましょう。

音楽教室でアーティストの楽曲を演奏するのは著作権の侵害か。

 

1利用する対象は著作物か? ⇒ Yes

アーティストの楽曲は著作物。ここは議論はないでしょう。
 
2保護期間は満了しているか? ⇒ ケースバイケース。Noの楽曲もある。
ここはケースバイケースですね。
モーツアルトの曲なら満了しているし、最近のアーティストの楽曲なら、満了していないでしょう。
(保護期間は発生~死後50年)
 
著作権が及ぶ利用か?  ⇒  ???
ここが議論となっているところです。
JASRACは、「演奏」に当たるので著作権の支分権の1つ、演奏権の侵害に当たると考えているようです。
法上の「演奏」に当たるか当たらないか。
このあてはめが、著作権の難しさのひとつです。
あてはめには、これまでの判例が参考になります。
また、例えば裁判になれば、社会的な影響や公平性等も考慮されて、結論が出されると言われています。
本件どんなオチになるのか。
引き続きチェックしていきたいです。

著作権について知りたいというニーズ

個人が簡単にデジタルコンテンツを作る著作者となりうる今、著作権について知りたいと言うニーズは高まっていくのではないかと感じます。
 
引き続き、
・ブロガーが発信するときに気をつけなければいけないこと
・個人クリエーターは何に注意すべきか
そんなことを心に留めつつ、著作権の本を読んでいこうと思います。
またご紹介します。
ご興味あればお付き合いください!

 

60分でわかる! 図説 著作権 (ディスカヴァー携書)

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