どんぐり君とおにぎり君のママの読書日記

1冊の本を読んで、1つの疑問を解消しよう。

「政治家」の「政治家」たる所以。それは自己愛。衆議院議員の精神科医が書いた本『国会議員を精神分析する』

水嶋ヒロ子さんの本を読んでいます。
 
本を読んでいて、その本が面白いなと思うと著者に興味が湧いてきます。
そうするとwikipediaでその著書のバックグラウンドを調べたり、もう何冊か同じ著者の本を読んでみたりします。
 
水嶋ヒロ子さんの本が面白いなと思っています。
水嶋ヒロ子さんは精神科医ですが、衆議院議員だった過去があるそうです。
政治にもかかわっていらっしゃったこと初めて知りました。
著者名で検索したところ、国会議員について書かれている本があったので手に取ってみました。
 

 

国会議員を精神分析する―「ヘンな人たち」が生き残る理由 (朝日選書)

国会議員を精神分析する―「ヘンな人たち」が生き残る理由 (朝日選書)

 

 

政治家ってやっぱり「変な人」たちが多そう

政治家と言うと、やはり「利己的な人が多そうだなー」というイメージがあります。
この本の中にも、
  • 会議中のタバコも我慢できないくせに「今の子供たちは我慢を知らない」と言う政治家。
  • 男の嫉妬を「正論」にすりかえる政治家。
が出てきます。
精神科医の著者が語る政治家のそんな「ヘンな」姿。
やっぱりそんな人が多いのかとちょっと残念な気持ちにもなります。
 

政治家のパーソナリティー。自己愛って何?

著者の水島さんは精神科医の立場から政治家のパーソナリティーを分析しています。
水島さんによると「政治家は自己愛パーソナリティが強い」。
ここで自己愛personalityとは、
  • 自分だけが特別に重要な人間だという感覚が強くて
  • 人の気持ちを汲み取ることができないタイプ
のことをいいます。
アメリカ精神医学会の診断基準によると、
  1. 自分は重要な人間だと言う誇大な感覚を持っている
  2. 限りない成功や権力などの空想に浸っている
  3. 自分が特別であり独特であると信じている
  4. 過剰な賞賛を求める
  5. 特権意識を持っている。
  6. 自分自身の目的を達成するため他人を不当に利用する
  7. 他人への共感が欠けている
  8. 嫉妬深い
  9. 横柄で傲慢な振る舞をしたり、気取った尊大なお店がましい態度をとったりする
※一部省略しています
これに5個以上当てはまると、自己愛性人格障害と診断されるとのことです。
どれもなんか政治家っぽい!
 

政治家と自己愛の関係

そもそも自己愛が強くなければ選挙に勝てない。
選挙に勝って政治家になると、忙しくて特別扱いされることが増え、更に自己愛が強くなる。
政治家=自己愛が強い人が多い
 
これが「政治家=自己愛が強い人が多い」という構造になるメカニズムだと著者は書いています。
日本の選挙では目立たなければ選挙には勝てません。
目立っていても落選するケースもありますが、目立たずに当選することはありえない。
結果、どうしても「自分が」「自分が」と言う人が勝ち残る構造になっているそうです。
パーティーで1歩前に出て自分を売り込む人。
挨拶をするときに人よりも1番目立って自分のことをアピールできる人。
テレビに出れば人よりも長く放映時間を独占する人。
このような人が選挙で生き残れるそうです。
なるほど納得です。
 
本書は2003年の著作の本であり、 政治の世界も少しは変わっているのかもしれません。
しかし今もなお、
「政治家ってやっぱり信用できなそう」
「自分の利益ばっかり考えてそう」
そう思ってる人は多いのではないでしょうか。
本書の最後で著者は政治を変えるための提言をしています。
私たちは選挙で自分を誇大に語りたがる自己愛パーソナリティが強い政治家を見抜き、客観的な業績に基づき投票しなければならない。
政治家の「特権」をなくし普通の人が政治家になれるようにする。
特に、この2点、納得しました。
次の選挙で「客観的なデータ」意識したいと思います。
政治家も人。私たちも彼らのパーソナリティーを理解して、より良い日本を作るためにパーソナリティーを生かしてくれる人に投票しなければいけないのかな。
そう感じた1冊でした。

 

国会議員を精神分析する―「ヘンな人たち」が生き残る理由 (朝日選書)

国会議員を精神分析する―「ヘンな人たち」が生き残る理由 (朝日選書)