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どんぐり君とおにぎり君のママの読書日記

1冊の本を読んで、1つの疑問を解消しよう。

記憶の仕組みを科学的に知る本。『記憶と情動の脳科学』。

bookー科学 bookー実用書

自己啓発に時間をかけて、仕事に関することについて勉強しても、必要な時にうまく出てこなくて、実際に使えないのでは役に立たないですよね。

以前から記憶力がもっとあればなぁと思っていました。

試験勉強とか資格試験の勉強は苦手ではなかったのですが、試験が過ぎるときれいに忘れてしまいます。長期記憶が弱いのかなぁ。

記憶について、少し勉強したいなぁと思い、こちらの本を手に取りました。

 

記憶と情動の脳科学―「忘れにくい記憶」の作られ方 (ブルーバックス)

記憶と情動の脳科学―「忘れにくい記憶」の作られ方 (ブルーバックス)

 

 久しぶりに読んだブルーバックス。すごく読みやすくはないですが、根拠のないことは書かれていません。一つ一つ論文を引用して記載してあり、明確でない点については、「少なくともここまではわかっている」、「まだこういう可能性も否定しきれない」、ときちんと書いてあります。注意深く正確に書かれています。記憶についての研究の歴史を紐解いていき、著者自身の研究成果につながっていきます。

以下、内容のメモです。

  • 自己は記憶で成り立っている。一番大切なもの
  • 反復学習は長期記憶に効果がある。
  • 反復とは異なるメカニズム、情動
  • 記憶の種類(場所を覚えるのか、やることを覚えるのか)によって記憶の場所が異なる。
  • 新しく獲得した情報の記憶は一時的に保持され、時間とともに固定される
  • 脳は記憶すべき情報とそうでない情報を選択して記憶している
  • 就寝直前の学習の方が記憶の固定化促進

  • レム睡眠を妨げると記憶の固定化が妨げられる

  • ストレスホルモンが記憶の固定化を増強

最後のストレスホルモンが記憶の固定化を増強する、というところがこの本のタイトルである、最もインパクトのある発見です。本書には、アドレナリン等が脳内のどの部分に影響を及ぼすか、が詳細に検討されています。PTSD等にも関連してきます。

記憶の研究は被験者の主観にとらわれ、非科学的になりそう気もしますが、実験動物を用いたり、実験の方法を工夫することで、客観的に、科学的に現象をとらえようと様々な試みがされており、面白いです。

記憶力を高めるために、実際の生活に役に立ちそうなのは、太字の部分でしょうか。記憶の仕組みについて勉強するための良い入門書でした。