どんぐり君とおにぎり君のママの読書日記

1冊の本を読んで、1つの疑問を解消しよう。

日本の会社はアジアの中でどうやっていけばいいの? 『世界を知る6つの特別講義』~第6講~

大前研一さんの「世界を知る六つの特別講義」を読んでいます。
本日は第6講。
 
第6講、最終講のテーマはアジア。
まずは日本企業って、今世界の中でどういう位置づけにいるの? と言う話から入ります。最初に出てくるのは「フォーチュングローバル500」。
 

フォーチュングローバル500とは?

fortune が毎年発行している世界の会社のランキングをまとめたものです。
1995年、日本は149社を占めていたそうです。
ところが、2013年時点で中国に抜かれてしまいました。
2013年の時点でん中国は89社、日本は62社。
そして、インドが9 、シンガポール2、マレーシアとタイが1との事でした。
日本企業は世界の中に置いて、やはり元気がなくなっているのです。
 

なぜ元気がないのか。

根本的な原因の1つは精神論であると感じました。
例えば、近年のデジタル化が日本に及ぼした影響について、本書にはこう描かれています。
 

デジタル化で世界を先導したのはソニー。しかし、最初に新しい技術を開発したとしても技術とスケールで勝負されて負けてしまった。

 
技術を開発する力はあるのに、スピードとかスケールとか、そういうやり方のところで負けてしまうのは、「今動かなければ」と言う気持ちや、「腹を決めてここに投資しよう」と言うハングリー精神のなさから来ているように感じました。
著者流に言うと「根性がない」。
昔の世界で名前が知られるようになった、本田とかトヨタとかにはもっと命がけの気持があったんだろうと。
「無から有を作れる経営者は少なくなった」
という言葉が印象的です。
 

それでも、日本企業がグローバル化したのはなぜか。

日本は1,970年代以降極端な円高が進行しました。
これは、世界でも例がない通貨高だそうです。
だから、結果としてグローバル化することになった。
ある意味ラッキーだった、と著者はかいています。
やむを得ないグローバル化であって、前向きな世界進出ではなかったのですね。
 

ASEAN諸国の特徴

フィリピンは食品に強い、インドはit とmedicalに強いなど、各国特徴があることが書かれています。
強い企業の名前の具体例も上がっています。
そして、アジアにおける華僑ネットワークに加えて、中東やアフリカにおけるインド人のネットワーク「印僑」についても言及しています。
 

日本はアジアの国でどうやってやっていけばいいか。

必ずしも競争相手ではなく、うまく連携することができる場合もある、と書かれています。
日本に入って来たいけど入ってこれない企業と協力したり、アジアに進出したいときはノウハウの蓄積があるアジアの企業と協力したり、アフリカに進出したいときはインドと協力したり。
個人が仲間と協力してプロジェクトをするときは、各々の強みを生かして協力することを意識するかと思いますが、会社と会社の間でも同じことを意識するんだなと思いました。
 

「大前健一さんのBBTを受講している」

同じ職種の素敵な女性の先輩の言葉をきっかけにこの本を手に取りました。
大前研一さん。
もちろんその名前を知っていました。
でも、本を読んだ事は1度もありませんでした。
難解だと言う偏見があったからです。
本書を読んで、まったくの勘違いだったことがわかりました。
まず、状況の解説が俯瞰的で、具体的。
両方のバランスがとても良いのでわかりやすいです。
ビジネスってなに? という私にも読むことことができました。
そして、各章の最後に書かれている大前さんの提案。
どれも納得の真っ当なものでした。
大前さんのコンテンツは多すぎて、どこから手をつけたらいいのかわかりませんが、いつか、BBT大学の扉を叩いてみようかな。
そう思った一冊、初めての大前さんの本でした。
第1項から第5項はこちら。
 

GoogleとAmazonはやっているけれど、ソニーとパナソニックがやっていないこと。『世界を知る6つの特別講義』~第5講~

大前研一さんの世界を知る六つの特別講義を読んでいます。
本日は第5講。
 
第5講のテーマはいよいよ世界経済。
 

世界経済の成長鈍化している。ではbricsは?

本書は2016年3月初版の本ですが、データは2 3年前のものです。
本書によれば世界経済の成長は2012年に比べ先進国、新興国ともに鈍化しているとのこと。
これはいろんなところで耳にしますね。
そしてbrics 。
ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカはどうなのでしょう。
なんとこれらの5つの地域でも経済成長は低迷しているとの事。
そしてその原因は政治の腐敗であるとのことでした。
政治の腐敗を評価する指標として「腐敗指数ランキング」というものがあるそうで、bricsはいずれもひどく腐敗しているのことでした。
 

いま世界のお金はどこにあるのか?

いま世界的に金利が圧倒的に低くなっています。
そしてこのお金はどこに流れているのか。
昨今どの国もそれほど信用できない。
そういう状況下では国債が売れない。
その結果、現在株高であることもあり、世界のお金は、先進国の株に流れているとのことでした。
 

Appleがアメリカ国内でiPhoneを製造しない理由は何か?

税金のためだそうです。
AppleのCEO、ティムクックはアメリカの議会に呼ばれたそうです。
そこでティムクックはこう答えたそうです。
 
iPhoneをアメリカで製造してもコストは4ドルしか上がらない。
問題は税金です。
帰ってきてほしいのであれば法人税を安くしてください。
 

AppleGoogleAmazonをやっているけれど、ソニーパナソニックがやっていないこと

Appleアイルランドの子会社に知財の開発コスト・権利を移転しているそうです。
そしてアイルランドの子会社は、例えば日本法人に販売を委託する。
日本法人が出した利益はアイルランドに戻ってくる。
それを本社に配当という形で渡す。
なぜこんなことをしているのか。
答は節税です。
アメリカの法人税率は40%。
アイルランド法人税率は12.5% 。さらに特典も利用しているとのことです。
日本の法人税率は、アメリカと同じで40% 。
にもかかわらずソニーパナソニックもこのような合法的節税スキームは利用していないのです。
 
第5講の最後に、「大前流改革案」と称し、大前さんの日本を立て直すための提案が載っています。
提案は3つ。その一つが、
 
・お金が市場に出てくる仕掛けを作ること
 
日本人は預金が多い。
それは知っていましたが数字は知りませんでした。
日本人の個人金融資産は約1,600兆円あるそうです。
これの1%でも出てくれば16兆円。
これが市場に出てくれば、経済に与える影響大きいでしょう。
あとの2つは、
 
・税制の抜本改革
・規制を撤廃して特色のある、旗になるプロジェクトを作ること
 
残念ながらこの提案を評価する頭、私には無いですが、どちらも納得でした。
残るは第6講。テーマはアジアです。
よろしければお付き合いください。

坪あたりの売り上げが日本一の店。どこだか知っていますか?『世界を知る6つの特別講義』~第4講~

大前研一さんの世界を知る六つの特別講義を読んでいます。
本日は第4講。第1講、第2講、第3講はこちら。
第4講のテーマは消費者。
 

消費者が消えた?

昨今、「消費者が見えにくくなった」と言われているそうです。
これはどういうことかというと、消費者が多様化したということです。
お父さん・お母さん・子供2人の4人家族はもはや典型的ではありません。
経営者は、消費者を取り巻く環境が大きく変化して、所得・働き方・年齢・世帯構成が大きく変化していることを理解して、顧客像(ペルソナ)を作らなければいけません。
 

ペルソナ分析とは?

ペルソナ分析とはお客さんを具体的に設定することで、お客さんのイメージを絞り込むマーケティング手法です。
具体例として料理レシピのアプリが取り上げられています。
従来のアプリは、「ハンバーグ」といった食べ物をキーワードにしてレシピを調べるだろうと言う前提で作られていたそうです。
ペルソナ分析を用いる場合、新しい顧客を設定する所から始まります。
例えばペルソナとして独身の30代のOLを設定します。
次にOLさんが置かれている環境や心境を推測します。
そうすると、家に帰ってから玉ねぎを切って、挽き肉をこねて、ハンバーグを作るという事は想定しづらいです。
ユーザーの心理に合わせレトルトや、コンビニで手に入る食材から作ることができるレシピの方がニーズが高いのではと考えます。
 

多様化するお客さんに合わせた2つのマーケティング対策

大きく2つあるそうです。

1 適応化対策

お客さんの多様化に対応してそれぞれのニーズに個別に異なるサービスで対応する方法だそうです。
具体例としてナチュラルローソンが挙げられていました。

2 標準化対策

異なるお客さんの好みや行動に共通点を見出して1つのサービスを提供するやり方です。
具体例としてユニクロが挙げられていました。
 

成熟市場で欠かせないものとは?

今のような成熟市場では高くてもモノやサービスにお金を払ってくれる消費者が欠かせません。
「熱狂的なファン」を作るということについて書かれています。
昨今の「新しい口コミ」では
・1部のファンが熱心に応援してくれて、
FacebookTwitter等を通じて評判が拡散する
という流れになっているそうです。
この新しい口コミで成功した例としてJR九州が挙げられていました。
JR九州は7つ星だけではなくて以上にユニークな観光電車をたくさん作っているということです。
多様化した顧客に対してみんなにおけるものではなくてあえて、ターゲットを絞って「これは私だけのためにある」というサービスを作り熱狂的なファンを生み出すことが重要と書かれています。
 

坪当たりの売り上げ日本一を誇る百貨店

伊勢丹新宿本店メンズ館だそうです。
ここはおしゃれな中高年男性をターゲットとし、彼らの心をくすぐるような仕掛けが満載の売り場だそうです。
なぜか本館の中にあるとダメで、独立した店舗でメンズとしてやると売れるとのことでした。
著者は男性客は買い物している姿を女性に見られたくないという心理が働いているのかもしれないと推測しています。
8階には「チャーリーヴァイス」というコーナーがあるそうです。
これは架空の人物「チャーリーヴァイス」が選定したという設定で、彼がどんなものを買っているのかどんなライフスタイルを好むのかをみんなで研究しチャーリーの世界観を売り場に反映させているものだそうです。
ペルソナ分析を行い、適用化対策を行い、熱狂的なファンを作るのに成功した事例といえます。
 
その他4章に登場したキーワードは、
・女性のライフコースを十二個のボックスに分ける
・イオニスト
・終活
・軽自動車人気
等々 。旬の消費者ってこうなってるんだ、それが俯瞰できる内容でした。
次章はいよいよ世界経済のお話。
ご興味ございましたら、引き続きお付き合い下さい。